浄血作用

「すっぽん」は精力増強や滋養強壮といった効果があり、栄養価の高い食材で知られています。

このような効果をもたらす根底にあるのは、すっぽんには優れた浄血作用があるからといえます。
すっぽんに多く含まれるビタミンＡやビタミンＥの成分は末梢血管を拡張し、血液の流れをよくする作用があります。
またすっぽんに含まれる豊富なアミノ酸の中には動脈硬化の最大の危険因子である悪玉コレステロールを抑えるグリシンやエイコサペンタエン酸が含まれています。
このことから血剤といって、すっぽんにはどろどろ血をさらさら血にする作用があります。
通常、心臓から血液を送り、肝臓で解毒した後、腎臓で老廃物を排出します。
この一連の流れをすっぽんの持つ血剤効果によりスムーズにしてくれます。
血栓予防にもなりますので心筋梗塞、脳梗塞のリスクを減らすことにも繋がります。

さらにすっぽんに含まれる脂質はリノール酸、α‐リノレン酸、アラキドン酸などといった不飽和脂肪酸です。
不飽和脂肪酸は体内で固まりにくく、血中のコレステロールや中性脂肪の値を調整する働きがあります。
このため血液をサラサラにして、血液の流れもよくなります。

そもそも精力を高めるということは、言い換えれば血液の安定化です。
また内臓の機能を活発にするには好循環の血流が不可欠です。
すっぽんに精力増強効果や滋養強壮効果があるといわれるのにはこの血剤作用が関連しているといえます。

とはいえ、たまに料理店ですっぽん料理をいただくことはできても、毎日の食卓にすっぽんを取り入れるのはなかなか困難です。
サプリメント等を上手に使いながら、貴重なすっぽんの栄養素を取り入れてみてはいかがでしょうか。