注意点(生き血)

すっぽんは日本でも昔から精の付く食べ物として広く食べられてきました。
中でもすっぽんの生き血が滋養強壮にとても良い「珍味」として、日本酒やワインで割って飲む方法がよく知られています。
現にすっぽん専門店やすっぽんを提供する料理店ですっぽん料理のコースを頼むと食前酒としてすっぽんの生き血を提供されることもあります。

すっぽんの生き血を飲むこととはつまり「生食」を食べるということですから、リスクもあります。
アルコール度数の高いお酒で割ることで「アルコールで消毒しているから大丈夫」という認識の人も中にはいるようですが、すっぽん自体の生育環境によってはウィルスや細菌、寄生虫に感染している可能性がありますし、アルコール処理するだけではすべてのリスクをなしにすることはできません。
ただし現在日本国内の飲食店で提供されるすっぽんはそのほとんどが専門の業者が養殖しているものですから、すっぽんのいるいけすの水質を始め生育環境は衛生管理が行き届いています。
ですから寄生虫やウィルス感染のリスクはそこまで高いものではないのですが、ゼロでもありません。
ですから、あまりおすすめはできないのです。

ただもしも、天然のすっぽんを食べる機会に恵まれた時にはまず間違いなく寄生虫やウィルスを持っていますから生食は絶対に避けましょう。
生き血だけでなく、刺身なども同様です。
すっぽんの生食はできれば避ける方が思わぬ食中毒や感染症リスクを低くできます。

やはりすっぽんはすっぽん鍋として安全に美味しくいただくというのがよいようです。